オークランドで洪水が発生。1日でひと夏分の雨量

石黒さんニュース

1月27日、オークランド、ノースランド地方で大雨が発生。1日でなんと、ひと夏分の雨が降りました。

多くのエリアで水没が起こり、水は胸元が浸かるほどの高さにまで達しました。その大雨がもたらした被害は甚大であり、4名が死亡し、バスや車もたくさん流されてしまいました。そして、NZの玄関口であるオークランド空港も一時閉鎖されました(現在、閉鎖は解除されています)。

また、洪水の影響により、わかっているだけで200軒近くの住宅に立ち入り禁止が通達。危険であるため、その通達を受けた住宅に住む人は、自宅であっても中に入ることができませんでした。雨がやんだエリアでも、土砂災害などの危険が心配されています。

オークランド動物園の動物たちも避難

オークランド動物園では、スタッフが常に天気を注意深くモニターしており、被害がひどくなる前に、速やかにワニやトカゲ、ニュージーランド固有の爬虫類などを高い所に移動させることができました。

園内の場所によっては、なんと1.5mもの高さまで水が流れ込む場所もあったそうです。

 

動物園によると、大量の水が流れ込んだにも関わらず、無事であったエリアもたくさんあるとのこと。しかし、低い建物内に保管をしていた、動物たちの餌である藁は水没してしまいました。

建物や家具へのダメージも大きく、園内全てのエリアの清掃には多くの時間を要するということですが、2/4(土)には一部エリアを除いて動物園を再開させることができました。

美術品も大移動

ニュージーランド最大のアート施設、オークランド・アート・ギャラリーでは、増水した地下水が壁や床から美術品の倉庫に浸水を起こしました。その水の被害が確認されたのは、夜中の11時。その後、すぐに格納されていた300点もの美術品を移動しました。

幸い大惨事は免れたということで、湿度も美術品の大きな敵でありますが、一部のエリアを除き、現在は営業が再開されています。

流された牛が、KFC店舗入口で止まる

牛などの家畜も、水に流されるなど大きな被害を受けました。Bay of Plentyエリアでは、流された牛がなんとケンタッキーフライドチキンの入口前でストップ。追いかけていた人は、牛が流れている姿を見て恐怖を感じたものの、元気に鳴く姿を確認し、牛が止まった場所を見て思わず大笑いをしてしまったということです。

この牛がもともと居た牧場では、洪水の被害により牧場の柵が壊れてしまったそうです。しかし、周囲の人たちの助けを借り、全部で9頭いる牛は全頭無事に保護ができたということでした。

ニュージーランドでは、迷子になった家畜が自宅の庭などに侵入した場合、その侵入された側の家の所有者が24時間は迷い込んだ家畜の責任者となります(24時間が経過すると行政にその責任が移行)。

そのため24時間以内は、家畜を勝手に道路に放り出すといったようなことはできず、なるべく家畜が安全に過ごせるように確保をしたり、近くに牧場があればそちらに移動させたり、どうすれば良いかを行政に問い合わせる義務があるそうです。

ワイナリーの被害は?

ワイナリーの被害の全貌は、まだ明らかになっていません。ですがニュージーランドでは1月30日から2月7日まで、ニュージーランドのワイン業界を盛り上げる、New Zealand Wine Week(ニュージーランドワイン週間)というイベントが開催されています。

Man O’ War Vineyards(マンオーウォーヴィンヤーズ)はインスタグラムで、

 

今オークランドの人たちには(営業などなにかを)再開する理由が必要だと思います。みんなで一緒にニュージーランドワインをお祝いしましょう

とコメントしました。

Man O’ War Vineyards(マンオーウォーヴィンヤーズ)のワインはこちらから

▶︎マンオーウォーヴィンヤーズ

この記事の筆者

石黒
石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
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