ニュージーランド国内初のコストコがウエストオークランドにオープン!

 

コストコニュースニュージーランドで国内第一号店となるコストコがオープンし、オープン初日は数百人が並ぶ大盛況となりました。

コストコは1976年アメリカ・カリフォルニアで誕生し、日本でも31店舗を展開する会員制の倉庫型卸売・小売のメガチェーン。

NZでの初出店が決定以来、たびたび話題になっており、今年8月にはオープンに先駆けて、アーダーン首相とCommerce and Consumer Affairs(商業・消費者を管轄する省庁)の大臣が視察に訪れました。

オープン日は大行列

ニュージーランドのコストコ一号店がオープンしたのは、西オークランド。約1億NZドル(1NZドル80円計算で約80億円)かけてオープンに至りました。このお店は、世界で829店舗目のコストコのお店となるそうです。

2019年にお店の場所などが発表された際には、オープン予定は2021年となっていたのですが、その後2022年に延期に。また2022年8月のオープン予定も、9月にずれ込みました。その原因としては、新型コロナウイルスの影響による、建物の資材不足や人手不足などがあったそうです。そして、オープン日が発表されたのは、オープン2週間前という開店直前のタイミングでした。

オープンする日の前日夜から行列はでき始め、中にはテントを張って一晩を過ごした人達もいたそうです。あまりの行列に、朝8時の開店時間は前倒しされました。しかし、それ以降も行列は絶えず、コストコの周辺は大渋滞に。午後には警察からコストコに対し、勧告が出されたほどでした。

Kiwiたちの反応は?

コストコでは、大容量で販売することで、普通のスーパーより3割近く安く販売している商品もあります。そのため、コストコの存在が地域他店の値下げを促すのではないかとの意見もあり、昨今の物価の値上がりに苦しむKiwiたちも大きな期待を寄せています。

ニュージーランドのソーシャルニュースサイトで、コストコに対するコメントをみてみると・・・

“電化製品が安い。肉も安い。でも肉は大容量すぎ。ま、それがコストコだけど。”

“NZでは見たことのないアメリカの食べ物が売られていた。大きな瓶入りのディルのピクルスを買ったけどテンションあがった。フードコートが驚異的に安い。ピザも美味しかった。鳥の丸焼きは人気みたいで、大勢の人が並んでた。ガソリンも、ここ最近見ないほど安い価格になっていた。”

“(オーストラリアで飼育されている)和牛のむね肉が1キロ20ドルだった。地元の肉屋では普通のやつが30ドルなのに!”

などなど、概ね好評のようです。

また、パン類ほか、肉、魚、果物などの生鮮食品はニュージーランド産のものも多くあるそうです。

アルコールの販売がなし!?

コストコのオープンにあたり、筆者が気になったのがワインのセレクション。日本のコストコも、世界中からのワインのラインナップが豊富で、NZワインがお店に並んでいることも。

ニュージーランドの地元スーパーには、当然ながら幅広いニュージーランドワインが揃っています。コストコではどうなっているのか調べたところ・・・。

なんと、アルコール自体の販売がありませんでした・・・!

コストコが位置する西オークランドには、酒類販売を管理している公共団体があり、その団体とコストコの折り合いがつかず、アルコールの販売が見送られることになったようです。

もともとニュージーランドでは、1940年代まで酒類の販売が禁止、または規制されていました。それが段々と緩和されている現代でも、アルコールが社会に与える影響を懸念し、アルコールの販売を管理する風習が残っている地域があるそうです。

西オークランドでは1970年代初めに団体が設立され、酒類販売免許を管理しています。そして、アルコール販売による利益の一部が、地域に還元され様々な活動に役立てられています。ちなみに2003年の選挙でも、住民の多くがこの団体の維持を希望しました。

コストコは今後、ニュージーランド国内で店舗数を増やしていく予定であるとのこと。他の地域でオープンした場合には、アルコールの販売が解禁となるのかも気になる所ですね。

この記事の筆者

石黒
石黒 沙弥
高校・大学時代を過ごしたNZを故郷と愛する。購入するワインは100%NZで、常備しているのはSILENIのソーヴィニヨン・ブラン。マーマイト大好き。歴代彼氏の半分以上がKiwi。
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